モホドリ蒸溜研究所について
Historyモホドリ蒸溜研究所の開業の成り立ち
有限会社サンアップル醸造ジャパンの代表である木村愼一氏は、ヨーロッパでのりんご農業研修を通じて現地のりんご栽培を視察し、青森県のりんご栽培の素晴らしさとその美味しさに改めて自信を深めました。
しかしそれとは別に、そこで地元農家が作った自家製アップルブランデーの美味しさに感銘を受け、青森県のりんごを用いたアップルブランデーであれば、さらに美味しいものが作れるのではないかと考え、この思いを胸に、2003年に有限会社サンアップル醸造ジャパンを設立し、りんご農家の新たな可能性としての製造に挑戦することを決意します。
しかし当時は酒類の製造に多くのハードルがあり、実現には至らず農業に専念する期間が続きましたが、木村氏は決して諦めることなく、約30年の歳月をかけて準備を進め、周囲の協力も得て2021年3月に「モホドリ蒸溜研究所」として実現させました。
この事業の根底には、農家の高齢化や後継者不足による耕作放棄地の増加、そして青森県のりんご農家の衰退を防ぎたいという思いがあります。新しい世代がりんご産業に参入するきっかけとなるよう、農業の可能性や面白さを広め、りんご産業の発展に貢献することを目指しています。
モホドリ蒸溜研究所の工場は、地域活性化の一環としてあえて五所川原市の市街地に設置されています。
蒸溜所に欠かせない蒸溜釜はドイツのアーノルドホルスタイン社製です。ちょうどコロナ禍で大変な時に、長旅を経て青森に到着しました。
この連続式蒸溜釜は1200ℓのりんごマッシュ(りんごを砕き発酵させた原料)を蒸溜できる仕様で、二機を搭載しています。
この蒸溜設備を用いてアップルブランデーが製造されており、その様子は併設されたアンテナショップから見学可能です。
また、予約制の工場見学も実施しており、工場の屋上は「立佞武多祭り」の観覧席としても活用されています。
こうした取り組みを通じて、地域を盛り上げる観光拠点としての役割も果たしています。
モホドリ蒸溜研究所は、次世代がりんご農家への新規参入を考えるきっかけを提供し、地域に貢献する存在としての成長を目指しています。
To protect the apple industryりんご産業を守るため
「りんご」といえば「青森県」を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、青森県のりんご産業は、農家の高齢化や後継者不足により担い手が減少し、年々縮小傾向にあります。
モホドリ蒸溜研究所で使用されるりんごは、味には問題がないものの、色や形、傷などの理由で市場出荷が難しいりんごを活用しています。こうした加工用りんごは、通常、市場価格の半分以下の価格でしか扱われないため、農業としての収益性が低く、担い手不足の解消にはつながりにくい現状があります。
そこでモホドリ蒸溜研究所では、品種を問わず一定価格で市場に出せないりんごを買い取ることで、りんご栽培のハードルを下げ、次世代がりんご農家として新規参入しやすい環境作りを目指しています。こうした取り組みを通じて、りんご農家の収益向上を図り、担い手不足の問題解消に貢献していきたいと考えています。
さらに、アップルブランデーに触れ、味わう機会を増やし、これを一つの文化として定着させることで、アップルブランデーがりんご産業の発展に寄与するきっかけとなるよう、幅広い活動を展開しています。
ロゴに込めた想い
津軽弁では梟(フクロウ)のことを「もほどり」と呼びます。古くからフクロウはリンゴの害獣であるハタネズミを捕食することから益獣として親しまれており、近年ではフクロウの巣箱をリンゴ畑に設置し、獣害を6割以上抑えることに成功している例もあります。
いわばリンゴ畑の守り神的な存在であるフクロウに自社を例え、「津軽のリンゴ農家、リンゴ産業を守るフクロウのような存在でありたい」という願いから、蒸溜所の名前にMOHODORIを冠しました。
また、これまで日本のお酒の文化は、日本酒、ビール、ハイボール、多様な文化になっているように、「ブランデーの文化を浸透させていきたい」「浸透させるために研究し続けていきたい」「アップルブランデーで青森のりんご産業を支えたい」その思いを込めて『モホドリ蒸溜研究所』と名付けました。
代表メッセージ
りんごの一大産地である青森県において、後継者不足・人手不足等の影響により年々りんごの生産量が減少し、りんごの木を伐採する畑が多くなっています。これは非常にもったいないことです。私共はその畑を加工専用園として手の掛からないりんごを生産し、付加価値の高いブランデーに生まれ変わらせることで、りんご産業を支えていきたいと考えています。
アップルブランデーの製造に当たっては関係機関はもとより、消費者の方々からも色々なご意見を頂き、皆様と一緒になって新しい文化を作っていきたいと思っています。日本人は日本酒から始まり、ビール、ウイスキー、焼酎など色々と嗜好が変わってきました。そして新たにブランデーの文化も創造して行こうではありませんか。
モホドリ蒸溜研究所代表 木村 愼一
会社概要
社名 | 有限会社サンアップル醸造ジャパン |
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創業 | 平成15年6月12日 |
代表者 | 木村 愼一 |
本社所在地 | 〒038-3101 青森県つがる市柏鷺坂村留32-5 |
工場所在地 | 〒037-0063 青森県五所川原市大町508-5 |
事業内容 | 大豆・小麦・菜種・米・飼料用トウモロコシ・りんごの生産に係る農作業全般 |
取扱品目 | ・LOVEVADOS ・LOVEVADOS APPLE JUICE |